mAPとは
はじめに
物体検出で精度評価指標として用いられるmAP (mean average precision)について調べたので将来のために記録を残します。
以下の記事に英語ですが非常によくまとまっています。
mAPとは
mAP (mean average precision) とは、AP (average precision)のクラス間の平均のことです。
したがってmAPを理解するためにはAPについて理解する必要があります。
APの説明に入る前に、そもそも物体検出とはなにか?についてごく簡単に説明したいと思います。また、APを理解するためにRecallとPrecisionについて知っておく必要があるので、それについても後ほど解説させていただければと思います。
物体検出とは
物体検出(Object Detection)とは、画像に写っている物体の位置の特定とクラスの分類を一度に行うタスクのことです。
以下のYouTubeのビデオをご覧いただければ、わかりやすいかと思います。
PrecisionとRecallについて
PrecisionとRecallについては以下の記事にまとめました。
APについて
上記の記事で使用したPR曲線の例をここでも使いたいと思います。PR曲線は以下のようになっています。
APとは、各Recall値に対してその値かそれ以上のRecall値におけるPrecisionの最大値の平均のことです。
・・・文章だと伝えるのが難しいですね。
あるRecall値に対してその値かそれ以上のRecall値におけるPrecisionの最大値
ということを、数式にすると以下のように表すことができます。
ここでpはPrecisionを、rはRecallを表しています。
これを表で表すと以下のようになります。(先ほどのページの例を持ってきました。)
確信度 | みかん/ぽんかん | Recall | Precision | |
---|---|---|---|---|
0.9 | みかん | 1/5 | 1/1 | 1 |
0.8 | みかん | 2/5 | 2/2 | 1 |
0.75 | ぽんかん | 2/5 | 2/3 | 1 |
0.6 | みかん | 3/5 | 3/4 | 3/ 4 |
0.5 | ぽんかん | 3/5 | 3/5 | 3/4 |
0.4 | ぽんかん | 3/5 | 3/6 | 3/4 |
0.36 | みかん | 4/5 | 4/7 | 4/7 |
.... | .... | .... | .... | .... |
これを先ほどのPR曲線に重ねると以下のようになります。
青色の線が通常PR曲線、オレンジ色の線がです。
APはそれの平均なので、オレンジ色の線の下の面積を求めることと同値になります。
おわりに
mAPとはAPのクラス間の平均です。